鬼祭りの由来を紹介いたします。

由来
 
 豊橋を代表する天下の奇祭「鬼祭り」は、
 元々、日本の神話を、田楽(豊作をお祈りする伝統芸能)に、
 取り入れたものだと言われています。
 
 その神話によると、高天原(神が住まう場所)に、
 「荒ぶる神」が現れました。

 荒ぶる神は気性が荒く悪戯ばかり働いていました。
 そんな様子を見ていた「武神」は、
 荒ぶる神の目に余る行動を見かねて、
 荒ぶる神を懲らしめることにしました。

 闘いの中で荒ぶる神は自分の非を悟り、
 最終的には和解する形でその闘いは終わりを告げました。

荒ぶる神がした悪戯とは
 
 高天原では、大神様の手により農耕が進められ、穀物を収穫し御殿に貯蔵する様になりました。
 
 しかし荒ぶる神は度々、御殿に侵入しては暴れ、苦労して造り上げた穀物を撒き散らすなどの、
 イタズラを繰り返していました。

 そんな荒ぶる神のイタズラに困り果てていた大神様を見た、
 武神は見るに耐えれなくなり荒ぶる神を懲らしめようとしたのです。

 
何故和解したのか?
 
 さて、荒ぶる神と武神。
 双方とも険悪な仲だったのにも関わらず、何故、この二人の神は和解できたのでしょう?

 それは武神の方が強かったからです。
 大神様の御恵み深い御徳を身につけられた武神に荒ぶる神は何度も闘いを挑みましたがその度に敗北。

 ついに荒ぶる神は敗北の中で自分の非を悟りました。

 荒ぶる神は自らの罪の汚れを白粉餅や穀物の粉で清め、罪を償い、双方は和解しました。

神話から鬼祭りへ
 
 この神話に基づき、
 天下の奇祭と呼ばれるこの鬼祭りは、
 遠い昔から現代に至るまで色あせることなく、
 人々に愛され続けているのです。

 まつりでは荒ぶる神が「赤鬼」となり、
 武神が「天狗」となります。
 そして神話における荒ぶる神と武神の、
 闘いが鬼祭りのメインイベント、
 「赤鬼と天狗のからかい」になります。

 また、その様子を見守る「黒鬼」が、
 国津神(くにつかみ)とされています。
 

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